雇用情勢が好転する反面、離職率の高まりやニートの問題など人材と仕事のミスマッチ、
あるいは的確なキャリア育成やワークストレスの問題など、雇用環境をめぐっては課題が山積みです。
そうしたなか注目を集めているのが、
個人や組織のヒューマンスキルを正確に測定・診断することで、
採用や配属のミスマッチを防ぎ、人材の育成や組織の活性化をめざす総合的な測定ツール[HQ Profile]です。
景気のゆるやかな回復を背景に、雇用情勢もしだいに好転の兆しを見せはじめています。なかでも新卒を含めた正社員の採用が増えています。しかし、こうした新規求人数の増加が続く一方で、依然として高止まりしているのが若年層の離職率です。入社3年以内の離職率は大卒で3割と言われています。厚生労働省によると、入社後の早期離職率は徐々に上昇しており、若年失業率の高まりの主因となっているとしています。
若者が辞める最大の理由は仕事とのミスマッチです。そのため定着率を高めたい企業側では、適性テストを重視したり、面接回数を増やすなどの努力をしています。また採用後の人材育成に力を注ぐ企業も増えています。
今回ご紹介するHQ(Human Quotient) Profileは、こうした人材採用時の適性診断をはじめ、入社後の配属・人材育成などの人的資源管理を行うために極めて有効な総合的測定ツールです。さらにHQにより人と組織の現状分析を行うことで、部署・事業所・組織などで培われている企業のヒューマンスキルが具体的にどういったものかを把握し、今後の社員育成プランや組織の活性化に活用することができます。
HQは、中部大学・西田豊昭教授のもとで、組織心理学の基礎的な研究を基盤に、企業で求められる個人の行動・スキル・態度などを精細かつ簡便、客観的に測定できるツールとして開発されました。その最大の特徴は、態度・スキル・行動といった個人の目に見える部分でのコンピテンシー(傾向)を測定の尺度としている点です(図参照)。企業におけるリーダーや管理職などハイパフォーマー(高業績者)の行動・スキル・態度などをチェック・分析することでコンピテンシーを割り出し、50のディメンジョン(因子)を設定。この情報をもとに、従来は測定が困難であった職務遂行能力や特徴など個人のヒューマンスキルを総合的に測定・判断するツールなのです。
現在、よく使われている代表的な適性テストツールが、個人の性格・適性をベースとしたタイプ分析、つまり感情や態度といった水面下の部分で評価しているのに対して、HQは、感情・態度からコンピテンシーまで人を総合的に正確に測定して適性を判断します。
HQ Profileのもうひとつの特徴は、活用の場面や対象によって使い方を変えていくことができる合理性を持っていることです。それが、[組織HQ][育成HQ]適性HQ][HQ Profile Light版][HQ Profile Plus][HQ Profile 職種別版]などのコンテンツです。[組織HQ]は、組織全体のレベルを見極め、組織の強みや弱点であるコンピテンシーを分析することができます。[育成HQ]は、「気付き」を与えるケーススタディにより、ヒューマンスキルを育成することができます。[適性HQ]は、業種や職種によって異なるパフォーマンスを測定項目として、組織内でのヒューマンスキル適性度を分析。採用や配置転換などの人材管理に活用できます。[HQ Profile Light版]は、通常280問のHQ Profileの設問を50問約15分間に絞り込み、気軽に診断を行うことができるようにしたものです。[HQ Profile Plus]は、社会人経験のない学生や一般の方にもお答えいただけるように質問項目を構成。さらに言語的知識・数理的知識・論理的知識などの基礎的な知識を問う項目をプラスアルファしたものです。[HQ Profile 職種別版]は、「仕事により、もっとも重要視されるスキルは違うのでは?」という考えから、さまざまな職種・業種のデータをもとに開発。SE版・外回り営業版などに加えて、今後バージョンを増やしていく計画です。
HQ Profileの最大の特徴のひとつは、測定データをデータベース化することで、個人や組織が持つ強みや弱みといったヒューマンスキルのナレッジ・マネジメントが可能だということです。個人にとってはスキルや行動のどの部分を強化していくべきかという成長のためのポイントが見えてきます。また組織にとっては、企業の持つ強みやノウハウを蓄積することができると同時に、組織としての課題も発見することができます。さらに、そうしたデータベースやノウハウを蓄積することで、過去に組織や個人が問題や壁をどう乗り越えてきたかをケーススタディという形で残していくことができるのです。
このケーススタディを通して個人の「気づき」を促すことで、社員育成や組織活性化のツールとすることができます。九州における人材派遣のパイオニアとして20年の実績をもつアソウ・ヒューマニーセンターは、常に“人は変わる、成長する”という前提に立って人材ビジネスに取り組んでまいました。今回、株式会社ジェイ・エス・エル様と提携しHQ Profileの導入を決断したのも、HQが人材を分析・評価するだけに終わらず、育成のプログラムをきちんと内包している画期的なシステムだからにほかなりません。企業様や大学様におかれましては、このHQ Profileを導入されることで、人材の採用・育成と組織の活性化において必ずや大きな成果を得ることができると確信しています。
過労死や自殺、あるいは退職者など、産業構造や労働環境の変化、また就業形態の多様化などに伴って、ストレスを感じる人が急増しています。こうした職場や仕事の問題に起因するものを「ワークストレス」と言い、現在、仕事をする人の8割以上が何らかの形で不安やストレスを感じていると言われます。このワークストレスを、職場・人間関係・仕事・性格・キャリアなどから多面的に診断し、分析するツールが、『MSI(ワークストレス総合インデックス)』です。
MSIが、これまでのストレス診断ツールと大きく異なるのは、まだストレス症状が軽い段階からチェックができ、一次予防の対策が打てる点です。また日常的に起こり得る職場での馴染み深い場面を設定した質問で多面的な診断ができる点です。そこから、リーダーシップ、職務満足、組織的公平性、職場風土など、組織が抱える問題点の総合的な分析ができ、企業の業績向上にも貢献するものです。組織を活性化させ、明るく生き生きと元気に働く職場環境を作るためには、総合的な組織のストレス診断が不可欠です。日常的な社員のメンタルヘルスのチェックに、また研修やカウンセリング等の材料に、さらには組織の総合的な分析に、MSIをぜひご活用していただきたいと考えています。
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